『ピッチは、常に明日を目指す人のために存在している』 ジネディーヌ・ジダン



2015年5月21日木曜日

誰にオススメなのかわからない傑作。

本の紹介を。

先日紹介した中村憲剛選手の本では、
意外なほど反響があり、ワタシが貸す以外に、
「買ったで!」という声ももらいました。

今は<<29>>が持っていると思いますが、
次は<<19>>のお母さんなんで、
早めに読んで渡してください(笑)


実は中村選手の本は「別の本」を買うために書店に向かい、
たまたま見つけて、一緒に買ったのでした。

目的の本はコレ!

ペップ・グアルディオラ キミにすべてを語ろう
ペップ・グアルディオラ キミにすべてを語ろうマルティ パラルナウ Mart´i Perarnau

東邦出版 2015-04
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2013−14シーズンに、
バイエルン・ミュンヘンの監督に就任したペップ・グアルディオラ氏に、
一年間密着したドキュメンタリー本です。

「君が見たことや感じたことを、
     すべて本に書いてかまわない。
 しかしシーズン中は、
     チーム内で見たことは、一切口外しないこと」

これを約束に非公開の練習にも同行を許されたフットボールジャーナリストの渾身の一作です。

ペップの考える「自分のサッカーを伝えるイメージ」を表した言葉として、
「イデオマ」という言葉がたくさん出てきました。

「言語」という意味です。

言語を教えるようにサッカーを教えていくという感じです。

単語、文法、熟語、言い回しを学んでいきながら、
その言語の歴史や文化を学ぶことで成熟した言語習得をしていく。。。

彼の考える「サッカーをチームに浸透するイメージ」です。

実際にペップはバルセロナのように、
育成世代から既に「どんなサッカー」という言語(価値)を共有している選手達へのコーチングとは違い、
価値観を共有していないバイエルンの選手たちには単語から教えていくようなアプローチをして、
これがなかなか苦労していた様子が描かれています。


これって、低学年にサッカーを教えるイメージと本当に似てるなぁ〜と感じました。


ボールコントロールやキック、フェイントなどの基本的技術(単語)

そんな基本的な技術をいつどのように使うかを考える(文法)

ワンツーやクロスなどサッカーの基本的戦術(熟語)

そのエリアでどんなプレーをするかという定石(言い回し)

そんなことを駆使しながら楽しくゲーム(会話)

プロ選手のプレーやコツをマネていく(文化・歴史)


流行語があるように、
規定外の流行りのプレーなども出てくるでしょう。

短時間で話せるようにはならないように、
短期間では上手くならないでしょう。

でも、話してみないと上手にならないように、
サッカーもチャレンジなしでは何も始まらない。

なかなかわかりやすく、
使えそうな考え方でした。
(ワタシが言うのもナンですが(笑))



これを世界最高レベルでやるために、
強度が高く繊細で集中したトレーニングを、
続けるペップの姿が、
リアルに描かれている傑作です。

彼が悩み続けて湧き出てきたアイデアが結実した、
2013年10月2日に行われた、
チャンピオンズリーグ予選リーグのマンチェスター・シティ戦。

↓その試合(便利な時代やね)


この映像を見て(特に2点目 04:10頃)
思わず「オ〜!!」と感動したのでした。
(ナゼなのかは本を読むしかないのですが)


400ページを超える大作ですが、
3日ほどで読んじゃったほど、
止められなくなって寝不足にさせてくれました。


本の内容がマニアックなのかは正直わかりません。。。
多分、ちっとも面白くない方もいらっしゃると思います。


読書とフットボールをこよなく愛するマニアック小学生。

海外サッカーが気になって眠れない高校生や大学生。

バルセロニスタ。

現在高校2年生のGちゃん(笑)

この辺が対象になるかと思いますが、
かなりの傑作でした。


正直誰に薦めていいかわからないコーチより。
(確実なのはGenちゃんとウチの長男でしょう(笑))

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